◆◇菓子ト玩具ノ扇動児◇◆

DEATH NOTE第二部メイン...NMSS連載...ハリウッドリメイクNMキャスティング密かに助力...SIDOOH感想...V系話題他

+hotaru+

Author:+hotaru+
ネイトリバ-を邪な眼で崇拝
ミハエルケ-ルを2番のトラウマと戦う同士の眼で応援

++++++++

[管理人]

歳:否ゆとり世代
  疲れる世代

私立カソリックゆえイースター祝い
お御堂でお祈り小学校時代

中学受験糞勉強
反動で不良

性別:FtX

149cm34kg
12歳頃と変わらない;

肌青白いというか
黄緑白いらしい

根っから不健康

鼠ランド近辺在住
よって万年メルヘン気分
(ホントは地獄気分)

シュルレアリスト
サラバドール・ダリ
ルネ・マグリット愛
フロイト学び中

活字中毒気味
幻想文学愛読

大正昭和ノ作家
心底崇拝

江戸川乱歩
倉橋由美子
三島由紀夫
安部公房
稲垣足穂
宮沢賢治


現代作家極僅かですが

乙一氏
長野まゆみ
田口ランディ
嶽本野ばら
辺りは好き

寺山修司神

服装パンク主

アンチ平成平成育ち(悲

第二次アングラブームは必ず来る

というか来させる

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  • 私は、飢えていた

    天才故、路頭に迷ったのです

    全く、皮肉な世の中です

    出る杭は、打たれる

    反吐が、出る

    否、心の比喩表現としてでは在りません

    本当に、反吐が出たのです


    マカロニグラタンを其の侭強火でドロドロに為る迄煮込みました、とも云うべきか

    形も色も無残に変わり果て、最早御粥も真っ青な粒粒の混ざったスープと相成り果てました――…

    正に其の様な、先程迄、豪華な食事を食したかのような吐瀉物は、然し実は只の一円玉硬貨一枚で購入した饅頭(マントー)と云う魔術めいた子供騙し

    金持ちの華族でも装ったかの様な、「セメテ吐瀉物ダケハ」という悪足掻きの吐瀉物を、塀に手をつき何とか立ち上がりながら、私は砂塵の舞う地面に吐き出しました

    そう、私は乞食(コジキ)の名探偵――…


    通称

    『L』と申します


    ですが今は

    『竜崎』とでも、名乗って於きましょう



    ―飢えた皮膚―



    私は所々切れ切れに破れた、白いだるだるの脱力感満載の七分丈シャツを着ていました

    下は更にだるだる、幅の広いジーンズと云えば聞こえは良いが、其の素材を似せた偽のジーンズ

    乞食が存外良かったと思えるのは、人工的にではなく、自然とビンテージ物と相成るこの皮肉な魔法のズボンを手に入れた事――たったのひとつでした

    長い事ドライヤー等と云う最先端の髪乾燥機の温風を当てた事の無い、ボサボサの肩まで伸びきった黒い髪を

    俯き、盛大に垂れ流しながら私は……

    壁に寄り掛かって唇を袖で拭う――正に、其の最中でした

    ブロロロロロ――…

    漆黒のエナメル質の塊が不意に登場しました

    曇った天候も露知れず、此の私が一生購入出来ぬであろう夢の高級車が、テカテカと屈折した光を私にブスブス刺しながら

    目前に、停車したのです

    舞い上がった砂塵が眼に容赦無く襲い掛かり、私は片手で両目をごしごしと拭いながら、バタム、と云う重い音を聞きました


    「……」


    背広姿の運転手が、颯爽とした足取りで後部座席の扉を開けると――…


    「有難う御座います」


    眩いばかりの純白を身に纏った一人の少年が降りてきました

    私は只呆然と、チクチクと痛み出した瞳を潤ませ、彼を見据えていました

    果たして何処か如何凸凹なのか判断のつかぬ、体躯の居場所を想像に任せるしか術が無い、故にコケティッシュな其のだるだるの服は、

    恰も私を見ているかの様な、私の分身かの様な錯覚を起こすに十二分の服装でした

    少年は、私を見ました

    しかし、何も見てはいませんでした

    眼球に、感情は注入されていないらしいのです

    トドノツマリハ

    毛細血管の張り巡らされた「其れ」とは別物、人形の眼球、即ち装飾品

    其の無感情な瞳と云ったら、人形の瞳の方が未だ「感情的」だと云う程の、無の眼光なのでした


    「……乞食ですか。最近増えましたね」

    「如何致しますか、ニア様」

    「云わずもがな、です」

    「畏まりました」


    中年の運転手は其の侭ツカツカと私一直線に歩を進め…

    ドスッと一発、肩を蹴って、恰も何事も無かったかのような振りをして、壁を一蹴りして爽快爽快とでも云いたげな背中を向けて…

    「ニア」と呼んだ少年の許へ戻っていきました


    蹴られた瞬間、地球が揺れに揺れた気がして、私は、塀に寄り掛かって又、饅頭の吐瀉物を撒き散らしました

    可笑しい可笑しい
    幾つも食った記憶は無いのに

    そう、小首を傾げると、何故だか無性に悲しくなって、

    ニアという少年を、黒い隈をじんわりと一層濃くして睨むしか、この乞食探偵の「復讐」は、し様が無い――これが、抗えぬ現実なのでした


    少年は、門の内側に咲き乱れる白薔薇、珍しい碧い薔薇の茂みに消え、代わりに玄関を開けて英国人の白髪爺が出てきたと思えば…

    牙剥き出し、涎垂れ流し、今にも鉄の棒を噛み千切って私を殺しに来るような勢いでドーベルマンが放たれ、

    私のニオイを探りながら、獲物は何処かとウロウロする足音が聞こえ、私は今日から犬恐怖症かと

    未だジンジンと痛む肩を摩るのでした


    『Wammy's House』


    私は瞳と脳裏に其の名を刻み込みました


    ワイミーズ…ハウス…


    私は思い出したのです

    そう、私は……

    此処の出身

    此処は、北欧支部

    そして私は英国支部

    此の北欧支部は一歩離れてチャイナタウンという地域に在る


    「支部」が違えど、双方英才教育のメッカ


    嗚呼、私は如何して、こんな場所で燻っていたのだろうか

    人生に、迷っていたのだろうか


    余りにも、解決する事件に拘り過ぎて居たのではないだろうか

    ゲーム性の有る事件にしか関与しない、つまり

    選択の自由という我侭に縋り、「元・億万長者」が堕落した姿が此の、ワイミーズハウスで学ぶ、彼等の目標とすべき存在


    Lの現実


    世界一の探偵は何時しか、我侭故に、乞食へと堕ち込んだ


    私は近場のチャイナタウンで再度饅頭を買い、今度は餡子タップリを注文したにも拘らず

    途中で立ち寄った乞食に似合いの錆びた公園で

    ブランコに揺られ揺られたせいなのか
    ハタマタ、脳を針金が突き抜ける様な憤怒のせいなのか

    折角リベンジで食べたものを一つ残らず吐き出していました


    「ニア」


    私を継ぐ者


    だが、彼が目標とするLは、このザマです……
                
    幼少期に豪華な生活を経験してしまえば味を占める

    一生我侭に為ってしまう

    私が、良い例なのでしょう


    「私は、ニアに…私を尊敬すべき、私を目指すべき、息子、弟子とも云うべき二代目に――…嘲笑され、遥か上空から見下げられ、且つ一蹴りお見舞いされた、と?」


    何という由々しき事態でしょう

    恩師と弟子、立場が逆転するなんて


    私は元々腰から猫背という程の猫背を道行く人々に晒しながら、又、野良猫に猫背だなという蔑んだ眼で見られながら、

    とぼとぼと重い足取りで古アパートへ帰宅しました

    昼間なのに私の部屋は夜の森の如く暗闇に包まれ、陰気極まりないのでした

    中央には、埃が被り中身の飛び出たずたぼろの布団が、のっぺりとひかれていました

    暫く寝転がって床を見詰めていると……

    扉と床の間の僅かな隙間から差し入れられたのでしょう、白い封筒が目に入りました

    中身は…


    請求書

    三日以内に支払えない場合は立退いてくれ


    「……」


    私は、笑いが込み上げて込み上げて仕方がなく、

    請求書を細かく千切り、花吹雪のように舞い上がらせると、

    果てに、久しく口にしていないケーキだお菓子だ何だと妄想しながら、布団に噛み付きました




    就職
     

    脳裏を掠めた弍文字を、私は修正インクで消した後、更に白いクレヨン、白いペンキ、白い雲まで総動員して、

    徹底的に掻き消しました


    私の頭の中には


    ニアだけが有ったのです


    突如、影に染まった私の前に現れた、あの、眩いばかりの可能性に包まれた光の存在に嫉妬して

    狂暴な考えで、一杯になっていたのです

    ニアには、教育が必要です

    此の侭では

    私の二の舞になるでしょう


    「つまらなそうな事件は警察で解決して下さい。私は関与しません」

    「そんな事件はすぐ解決しまうのでやる気が起きません。私が相手にしたいのは、命を賭けても良いくらい私を奮起させ、戦いたい勝利したいと思わせる者」


    そう云っては

    次々と依頼を断乎拒否して


    果てに


    L=私と同様の腐ったレールを走り続ける、落魄れた名探偵に成り果てる…そんな末路が、ニアを待ち受けているのでしょう


    一刻も早く、阻止せねば…

    私を継ぐ者は、我侭であっては損をします

    如何すればニアを……目覚めさせる事が出来るでしょうか


    私はじっと、ニアの姿を想い浮かべます

    何故でしょう

    ニアの体躯と、寝巻きの様な白い衣装とが、別々に見えてくるのです

    私は不適な笑みを浮かべ其の白い衣を引きちぎり、未だ見ぬ、未だ触れる事の叶わない体躯に爪を立てるのです

    ニアが甘い声を上げた様な気がして、私も、喉の奥に力を込めて呻きます


    黒猫と白猫のタンゴ

    黒と白の毛髪の束が、上下に揺れ絡み合う

    其の白い毛に覆い隠された瞳と鼻と、李の様に甘酸っぱそうなクチビル…
    簾のような一直線の黒髪でニアの頬を擽りながら、私は其の甘美な果実を食す

    嗚呼、何て美味為る馴れ合い、自己陶酔とは此の事か……



    「教えてあげますよ、ニア。恩師に歯向かえば、如何なるのかを…」

    私は毛羽立った絨毯を掻きむしりながら、L直々の後継者育成に、身も心も奮い立つのでした



                           
    −続く−



    管理人の中で、この話はアニメ版と実写版双方イメージがあります

    アニメ版では、Lと幼少ニア(14、5歳)同士。

    実写版では、有村竜太朗Lと、以前記事に書いたニア候補子役同士。

    ニアメロ総集編まで何とか完結させたいです

    因みに元ネタ、基盤となっているのは勿論、

    安部公房様の『飢えた皮膚』です

    余裕があれば『デンドロカカリヤ』ニアメロパロも、書けたらと思います

    植物や、身体の色、というものがテーマになっているので……

    『ハーメルン』の

    土気色 首垂れた向日葵

    自虐的な陰気な、夏というより冬に咲くような荒んだ心を持った向日葵の歌詞が、

    猛烈に峻烈に管理人の抱くエルニアだったので、今回もこの曲で書いてます

2008/08/13/ 09:52 NM関連 / TRACKBACK(-) / COMMENT(0) / PAGETOP  

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